OTA-C 追悼 漫画家中沢啓治氏 忍者ブログ
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『はだしのゲン』で有名な漫画家中沢啓治氏が亡くなりました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
中沢氏の経歴は、新聞等にお任せしておいて、『はだしのゲン』をオタク的に取り上げると、私たちが小学校時代は、図書館にある漫画といえば、『はだしのゲン』だけでした。しかし、読みはじめても面白くなく、途中で挫折した記憶があります。

著者自身が言っていたように、この作品は、「一度開いてしまったら一生消せないトラウマを残す。ヘドが出るほど気持ち悪い読み応え」を与えるべく描かれたものです。反対に言えば、著者にとってはヘドが出るほどの記憶だったと思いますが、当時の「少年ジャンプ」が連載を続けていた事に驚かされます。今の量産至上主義的な「少年ジャンプ」には到底無理でしょう。詳しくは、「オタキング」こと岡田斗司夫氏の東大オタク学講座を読んで下さい。

その『はだしのゲン』ですが、1978年に英訳されています。これは、最も早く英訳された漫画であり、アメリカの漫画家に対して、漫画で長いストーリーを表現できる事を認識させました。それまでは、(現在もですが)完全分業制で作られている「アメコミ」は、一括読み切りで完結したものばっかりでした。

薄っぺらな雑誌である「アメコミ」の黄金時代は30年代後半からで、ちなみに『スーパーマン』が発表されたのが1983年で、その後の40年代、50年代が黄金期でした。その当時は、ジャンルも多く、恋愛、スポーツもの、ギャングもの、刑事アクション、西部劇やホラーものもありましたが、アメリカ人によくある「善良市民万歳」的な自主規制で、スーパーヒーローものしか残らなくなりました。そのような状況で、長編ストーリーとして『はだしのゲン』がなした功績は大きく、「漫画の神様」手塚治虫氏がはじめた長編ストーリーとしての大人も読める日本の漫画を手にしたアメリカ人漫画家を驚かした事は想像できます。

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元は、ある教育機関のオタクのためのクラブでしたが、廃止になったため個人のブログとして書き込んでいます。
アニメ、マンガ、フィギュア、コスプレなど、一定のビジュアル技術・メディア・コンテンツについて考察するブログです。
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